長べや
上田 益裕さん
そば好きが高じて、そば打ち職人になった上田益裕さん。
尾鷲に店を構えたのは平成18年で、アクアステーションのオープンと同じ年です。
趣味から職人の世界で腕を磨き、地域開発プロデューサーとして知られる「蕎麦サロン」主宰の成田重行さんにもお墨付きをいただいたというそばは、水回しに淡水が使われています。
「そば粉は国産。粉と水を混ぜ合わせて生地を作る水回しに、脱塩処理をして雑味がない、超軟水の淡水のみを使います。
そばの持つ風味をそのまま生かすことが水の第一条件です。
大事なのは作用するのではなく、変えないこと」と上田さんが言うように、脇役にして、命綱ともなるそば打ちの水。その水を決めるにあたって、さまざまな種類の硬度で試作をしたそうですが、硬度が高いとそばは喉ごしが悪く、ボソボソした食感に。
硬度が1未満の淡水であればそばの風味が際だつだけでなく、コシの強いものになりました。
だし汁にも淡水を使い、海洋深層水100パーセントのそばを提供しています。椎茸、昆布、鰹節をベースにしてうま味とコクのあるだし汁に仕上げていますが、やはり大事なのは、素材の風味をそのまま生かせるかどうか。
アクアステーションで行う深層水を使ったそば打ち体験の講師も務め、そばの食文化を広めていますが、「そばには終わりがない」と上田さん。
海洋深層水を使ったご当地そばにどんどん磨きをかけています。
長べや
三重県尾鷲市坂場西町2-32
☎0597-23-1644
そば屋と海洋深層水の相性は抜群。
そば打ちにもだし汁にも超軟水の淡水が欠かせない。